ひびわれたまご

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大人の発達障害(ADHD)当事者のイラストレーター・志乃が、生きづらさや”楽”について考えるブログ。

【サザエのADHDカミングアウト問題】ツイッターの反応まとめ+考察

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志乃作:題「ホットケーキ」

 

どうも。志乃です。

前回の記事を読んでくださった皆さま、本当にありがとうございました。既に記事へのアクセス数は15,000を超え、たくさんのご意見・ご感想をお寄せいただきました。どれも有難く、大切に拝見させていただきました。

 

shinoegg.hatenablog.com

 

今回はお寄せいただいたご意見や、その後考えたことなどについて、以下にまとめさせていただきます。だいぶ長くなってしまいましたので、お時間のある時に読んでいただけますと幸いです。

いただいたご意見・ご感想いろいろ+コメント

本当にたくさんのご感想をお寄せいただき、全てを追いきれない状況です。発見できた中から、代表的なものを、いくつかご紹介させていただきます。

 それな。大人の発達障害は、相談窓口も少ないんですよね。

発達障害支援センターに通っていると話すと「大人も対象なの!?」と驚かれます。

 

失敗は成功のもと

 

周囲に迷惑をかけている分、自己弁護しづらいし、複雑な問題だけに説明が難しいんですよね。この方と同じように、発信したこと自体にたくさんの御礼の言葉を頂き、とても意外でした。ありがとうございます。

 

「共感した」という声を多く寄せられる一方で、当然ながら「共感できなかった」というご意見もいただき、改めて、感じ方は人それぞれで、それが当たり前なんだということを、再認識させていただきました。

 

 人生いろいろ男もいろいろADHDだって色々咲き乱れるの(主に部屋とか思考とか)

 

人格者ではないですし、好き嫌いが別れるタイプです。友人からは「珍味」って言われます(ありがとうございます)。

 

 寛容さを持つためには余裕が必要。苦手なことが分かれば気持ち(感情)も落ち着き、理性的になれるかもしれない。

 

ADHDは(悪気はないのに)信頼関係を築くのが困難で、対人トラブルからコミュニケーションに苦手意識を持つケースが多い。

 

周囲の反感を買わないための処世術として、自虐ネタは使いやすい(ダメな時は本当にダメだけど…)。マウンティング合戦に先手を打ち、争いを避ける効果も。

 

漫画にしてタイトルを解説にするなど、面白く伝えるための工夫の余地はありそうですよね。

yuk2.net

精神科医の某Y医師(ADHDっぽい…)が、わかりやすい無料WEB漫画で解説。

 

私も歴代の先生方に相当なご迷惑をかけていたんだろうに、当時の通信簿を見返すと愛のある言葉が並んでいました(そうでない場合も勿論ありましたけどもw)。あたたかく見守って下さる先生方には、本当に頭が下がります。

 

多くの人に知ってほしい。でも、誤解は広めたくない。

 「普通の人」として扱われない辛さ。ADHDのことを知ってくれているだけでも嬉しい。

 

面白さのためには犠牲にしなければならないものが沢山ある。「嘲笑」される危険性も。これ以上、自分達のプライドを傷つけられたくない人たちもいる。

 

啓発活動で認知を広める過程で、「誤解」と「不快感」の方が多く広まったら意味がない。

 

キャッチーさか、正確さか。勢いか、慎重さか。

 

みんな、あのタグを見た人達に「自分たちのことをよく知ってほしい」けど、バカにされて笑われたいわけじゃない。あるあるネタとすることで「開き直ったような印象」になる可能性もあり、各自「そうならないようにしている日々の努力」を否定されたくない。

ADHDの人を、一括りには出来ない。でも、共通する悩みもある。

それでも強引に、ADHDを一口でものすごーーく分かりやすく言うと「うっかりさん症候群」。同じうっかりさんでも、うっかり度合いが違かったり、得意不得意があったり、別の種類の発達障害も同時に併発していたり、与えられてきた環境が違かったりと、性格や考え方も異なる。楽観的な人もいるし、悲観的な人もいる。ただ、発達障害をめぐる時代背景や、他人のミスを許さず完璧を求められがちな現代社会において、「うっかりミスはただの努力不足によるもの」と見なされ、信頼関係を築きにくく孤立しがちになってしまうなど、共通する悩みも多くある。

 

ADHDを一括りにすると誤解が生じ、傷つく人が出てしまう。「自分"たち”のことを知って欲しい」ではなく一人ひとりが「"自分のこと"を知ってほしい」と、知ってほしい大事な人たちに伝え続けるアプローチの仕方になる。

 

ありのままの自分を否定され続けて育った人間は、自分のことを話したら激しく批判されると思っていたりします。

 

アナと雪の女王があんなに流行りましたし、発達障害関係なく、本当はそうしたいのにできない人が多いのでは。自己開示をしていく中で、当然ですが、批判0%、好意的な解釈100%というわけにはいきませんので、伝え方には十分な配慮が必要になる。受け手の感じ方は人それぞれ自由であり、価値観をどうにかする権利はありませんが、「伝え方の問題による誤解」を減らす工夫と努力は大事

その難しさが分かっているからこそ、多くの人は口をつぐんでしまう。

「ADHDのことをよく知らなかった人」は、私の記事を読んで、どう思ったのか。

「私もそうなのかも…」と、自覚を促された人が多くいた様子です。

私も、うつ病にかかった時、ADHDを疑った時、そんなふうに感じました。ダメな自分への言い訳として使いたいだけなんじゃないか、甘えたいだけなんじゃいかと。全ては、知って、疑って、調べることで始まります。ADHDの診断を受けて感じることは本当に人それぞれですが、自分のことを知り、傾向と対策を考えるために、専門家の助けを借りることに遠慮はいらないと思います。まずは下のサイトをご覧になってみてください。

adhd.co.jp

 

鈴城さんは学生時代にハンディキャップを持ったクラスメイトと接する機会があり、その方が周囲から笑われている様を見て、心を傷めた経験があるそうです。その時に周囲と一緒になって笑わなかったのは、彼が「障害者だから」「気を使って」笑わなかったのではなくて、単に「自分には面白いと感じなかったから」笑わなかったんだということに気づいたんだそう。

 興味をもち、考えてくれる人が増えることで少しずつ認知が広まっていく。 

「障害」って知っちゃったらやっぱり笑いづらいよね。

一方で、「…なんか良くわかんないけど志乃さんイジると面白いしとりあえず煽って遊んどこwwwww焦wげwてwるwwww」なノリの人も多くいるのが、私のフォロワーです。納豆まみれになればいいのに。(いつもありがとうございます)

 

 そう。キャラ、距離感、信頼度によると思います。笑いをとりたがるのは、ただの私の趣味なので、積極的に笑い話にしていくべきだぜ!みんなネタにして明るく楽しくポジティブに生きてこうぜHAHAHAHAHA…ってことを言うつもりは全くないです。

 

単に慎重で、優しいんだと思うなあ

 

ADHDは「劣っている」、「可哀想な存在」なのだろうか


自慢になってしまうので、公表していなかったのですが、IQは平均よりも高いです。

 

 

ええ、IQは平均よりも高いんですわたし。

 

 

大事なことなので2回言いました(言っちゃった★テフー)。

 

 

 







平…

 

はい、やめますごめんなさい。 

失敗が多いADHDは、定型の方よりも能力が劣っていると思われがちですが、IQは平均より高かかったり、そうではなくても感性が豊かだったり、短所を補うための長所が大きく発達したりと、凸凹はしているものの、環境次第では、得意分野で定型の方よりも活躍していたりします。漫画家さんはADHDが多いと言う精神科医もいます。本人も気づいてないところで、能力のパラメーター配分が「バランス型」でなく「特化型」のタイプが多いのかもしれません。私の場合は、「お母さんに自分の気持ちを伝えたい」のと「笑わせたい」という気持ちが大きかったのとで、言葉や絵にして説明する能力が、成長過程で鍛えられた可能性があります。あんだけアピールしておいて何ですが、IQが平均よりもちょっと高いくらいでは生活の中であまり役立つこともなく、自慢できることでもないんですが、IQテストの診断結果から、欠点を補うために長所が発達したことが、ハッキリと数値で分かった時、これまでの努力が無駄ではなかったんだと、とても嬉しくなりました。誰だって好きなことや、得意分野はあるはずで、その分野で頑張れれば、卑屈になる必要なんてないのかもしれない。

問題は、それが可能な恵まれた環境にいない人が、とても多いということです

カミングアウトすることは、同情、免罪符、特別待遇をされたいという「甘え」なのか?

心ない批判に対して、軽妙なジョークでやり返す乙武さんは、当時大きな支持を集めました。一方で、彼に関するツイートは有志により常に監視され、支持者や乙武さん本人からの吊し上げを避けるため、彼に対して何か発言をする際は「乙●さん」とするなど検索避けが必要でした。乙武さんの正当防衛が、(意図したものかは分からないが)言論統制のような状況を作ってしまっていました。

※ちなみに私も以前、試しにそのやり方を一度真似してみたことがありますが、収まるどころか根に持たれ、ネットで悪評をバラまかれ続けるなんてことになりましたので、防衛手段としてもあまりオススメしません。(吊るし上げた人、あの時はごめんね…)

配偶者が理解のあるタイプでも、難しい部分がたくさんあります。私も口には出していませんが、「妻・母親失格だ、離婚届を残して蒸発した方が家族のためでは」と、毎月2~3回ほど本気で考えます。パートナーが理解のないタイプだったとしたら……考えただけで恐ろしい。

様々なご意見を聞き、さらに考えたこと。「『自分は』どうしたいのか」

各自が自分のために生きることは、本当に"自分だけ"のため?

理解してもらうために、一人一人が声を上げるべきか。誤解を生まないために、一人一人が黙っているべきか。声を上げるにしても、それぞれに慎重さが必要になってくる。

 

でもじゃあ、成功者の定義って?

結婚したら?

子どもを産んだら?

人望のある人気者になったら?

異性にモテモテになったら?

夢を叶えたら?

社会的地位を手に入れたら?

お金持ちになったら?

 

それら全てを手にしていた乙武さんが、世間から大バッシングを受けているのに?

「乙武さんと一緒にされたくない」と声を上げる障害者が、昔も今もずっと、後を絶たないのに?

 

私達は、いつになったら、胸をはることを許されるんでしょうか。

「一緒くたにしてしまう愚かな一般人」の存在が、すべての障害者の胸の中から消え去る日を待つしかないんでしょうか。わたしはそうは思いません。

 

障害者は人格者であり、成功者でないといけないのだろうか。

お子さんの未来が少しでも明るくなるように、私は私にできることを頑張りますので、どうか見逃してくださいお願いしますごめんなさい顔はやめてボディにしな(三原じゅんこ)

あるある叱責、「反省しろ」。これ以上誰にも、迷惑なんてかけたくない。人と関わるのが怖い。

 

誰かに迷惑をかけるたび、同じミスを繰り返す度に、関係各所に土下座をして回り、遠方の人には謝罪の手紙を書き、樹海への片道キップを握りしめて、いっそこのまま生命の旅に出てしまおうかという気分になります。

周囲に迷惑をかけて、責められて、誰よりも自分自身が許せなくて、反省しないわけがないんですよ。それでも同じことを繰り返してしまうから、「反省していない」し、「反省を生かす気がない」と見なされてしまう。簡単に、当たり前にできる人ほど、「気をつければ防げるはずだ、それができないのは気をつけていないし、反省していないからだ」と思ってしまうんでしょうか。

失敗を笑いに変えて生きてきた私だって、さすがにTPOはわきまえますし、迷惑をかけた張本人の前でヘラヘラ話したりはしないです。「反省しているように見てもらえない」「誤解されてしまう」というのは、ADHDの苦労あるあるかもしれないですね。誤解を避けるための工夫は、人よりも必要なのかもしれません。

 程度にもよると思うんですよね。ミスの頻度がどうしても多いので、相手に寛容さを求めるのも、なかなか難しい現状がある。社会の中で迷惑をかけないための努力は、最大限続けていく必要がある。ADHDとして生まれてしまった以上、それはもう避けられないんですよね。

それでも分かろうとしてくれる人、好きだと言ってくれる人はいる。


自分では大嫌いな「ADHDらしさ」を認めてくれ、好きだと言ってくれる人もいる。

同じマイノリティとして、ゲイの方がブログ記事を書いてくださいました

www.obanari.com

人が異質なもの、自分とは異なるものを受け入れるには二つの段階があって、だから人に受け入れてもらおうと思うなら、その二つそれぞれに働きかけるアクションが必要だ、というのは私の尊敬するゲイ友の談です。

二つのアクションの一方は「理解化アクション」、もう一方は「LOVE化アクション」と言います(これもそのゲイ友考案)

前述の錠前さんのブログ記事より引用

詳しくは錠前さんの記事をご覧ください。素晴らしい記事です。

多様性を認めてもらいたいのはみんな同じ

「定型」というのは、発達障害ではない人たちのこと。「健常者」ではなく、もっぱらこういう言い方をします。完璧な人間なんていないので、発達障害にかぎった話ではないんですよね。それが難しい世の中ではありますが…

 自分を認められない人は、他人を認めることもできないというのが、持論です。

「放っておく」という選択肢もあるのに、自分の価値観の正当性を確かめるために、攻撃をしてしまったりする。それらはたぶん、自信がないから。

他人はおろか、自分自身の多様性を認めることすら、本当に難しい。

まだまだですが、わたしも頑張ります。

 

最後になりましたが、ご意見をお寄せくださった皆さん、この度は本当にありがとうございました。

おわりに

ADHD当事者ママにオススメな本を教えていただきました

情報提供、ありがとうございました。

ADHD漫画で解説サイト

私が最初に自覚を促されたサイトです。

 

adhd.co.jp

「ブラックジャックによろしく」の作者さんが、4つのケースについて漫画で解説しています。

yuk2.net

原作者が精神科医の、アニメ化もされた人気漫画です。